ガイドライン

(旧版)骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン

書誌情報
V 骨粗鬆症の治療

 
A.治療の目的と開始基準:骨折の危険因子をふまえて
c.骨粗鬆症治療の目的と薬物治療開始基準

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン作成委員会は,骨粗鬆症の治療について表30に示すようなコンセプトに基づき,表31に示すような薬物治療開始基準を設定した。

表30 骨粗鬆症治療についての基本的な考え方
1. 骨粗鬆症治療は骨折危険性を抑制し,QOLの維持改善をはかることを目的とする。
2. 脆弱性骨折予防のための薬物治療開始基準は,骨粗鬆症診断基準とは別に定める。
3. わが国では骨折危険因子として,低骨密度,既存骨折,年齢に関するエビデンスがあり,WHOのメタアナリシスでは過度のアルコール摂取,現在の喫煙,大腿骨頸部骨折の家族歴が確定している。
4. 骨粗鬆症の薬物治療開始は上記の骨折危険因子を考慮して決定する。

表31 脆弱性骨折予防のための薬物治療開始基準
I 脆弱性既存骨折がない場合
1) 腰椎,大腿骨,橈骨または中手骨BMDがYAM70%未満
2) YAM70%以上80%未満の閉経後女性および50歳以上の男性で,過度のアルコール摂取(1日2単位以上),現在の喫煙,大腿骨頸部骨折の家族歴のいずれか一つを有する場合。
II 脆弱性既存骨折がある場合(男女とも50歳以上)
過度のアルコール摂取(1日2単位以上),現在の喫煙,大腿骨頸部骨折の家族歴は骨折のリスクを約2倍に上昇させる。

 

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