ガイドライン

(旧版)大腸癌治療ガイドライン医師用 2010年版

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Clinical Questions

 


CQ13:術後補助化学療法の治療期間
推奨カテゴリーA
術後補助化学療法の治療期間については確定的な結論は得られていないが,現在のところ5-FUベースの補助化学療法は,6カ月投与が標準的である。



欧米のRCTにおいて,5-FU+LV(+LEV)の6〜8カ月間投与に対する12カ月投与の優越性は示されていない。Intergroupプロトコール-0089では,5-FU+LEV(12カ月)を対照群として,5-FU+LV(Mayo法を27週,またはRPMI法を32週)および5-FU+LV+LEV(6カ月投与)の比較検討がなされた。3.8年後の無再発生存期間および生存期間には4群間の差が認められなかった。毒性,コスト,患者の利便性の観点から,5-FU+LEVの12カ月よりも5-FU+LVの6〜8カ月投与の方が好ましいと結論された87)。一方,NCCTGとNCICは,再発高リスク結腸癌の術後補助療法として投与期間を評価する臨床試験を報告した(NCCTG89-46-51)294)。2×2要因デザインで5-FU+LEVもしくは5-FU+LV+LEVの6カ月と12カ月投与を比較した結果,いずれのレジメンおよび投与期間も無再発率,全体生存割合に有意な影響を及ぼさないことが示された。しかし,投与期間―レジメンの有意な相関が認められたため,各投与群について別々に解析が行われた結果,5-FU+LV+LEVの6カ月投与の生存割合が最も高かったが,各レジメンの12カ月投与より有意に優れていることは示されていない。
一方,Mayo法の24週投与と5-FU持続静注(300mg/m2)の12週投与を比較した試験では,無再発生存期間と生存期間に有意差はなく,持続静注は下痢や好中球減少などの有害事象が少なかったと報告されている295)
以上から,間接的であるが5-FU+LVの6カ月投与(週1回投与)は,5-FU+LEVや5-FU+LVの1年間投与と同等以上の有効性があることが示唆され,現在,標準的な治療と考えられている。経口抗がん剤の内服期間は,5-FU+LVとの同等性を検討したNSABP C-0690)とXACT試験91)では静注法と同じ6カ月投与が採用されたが,NSAS-CCの治療群のUFTは12カ月投与である103)。現在,国内では経口抗がん剤,海外ではFOLFOX4の至適投与期間を検討する比較試験が行われているところであり,本課題の確証的な結論を得るまでにはさらなる検討が必要である。

 

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