ガイドライン

(旧版)大腸癌治療ガイドライン医師用 2010年版

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Clinical Questions

 


CQ5:腹膜播種(癌性腹膜炎)の切除
推奨カテゴリーC
限局性播種(P1,P2)で,他に切除不能な遠隔転移がなく,過大侵襲とならない切除であれば,原発巣切除と同時に腹膜播種巣を切除することが望ましい。



腹膜播種巣切除の有効性を証明する大規模臨床試験はないが,予後の改善や長期生存例が報告されており22),237),過大な侵襲を伴わずに切除可能な限局性播種(P1,P2)は切除することが望ましい。
海外からは,広範な播種(P3)に対する全腹膜切除(total peritonectomy)238)の有効性が報告されている。腹腔内温熱化学療法との併用が標準的とされるが,実際に本療法を実施しているのは海外でも限られた医療機関のみである239),240),241)。本療法を施行した506例のMSTは19.2カ月で,5年以上の長期生存もあること,5-FU/LV全身化学療法を対照群としたRCTで本療法群のMSTが有意に長いことなどの報告がある242)。しかしながら,本邦においてはほとんど治療実績を有しない療法であり,一般の医療機関で実施できるものではない。適正に計画された臨床試験243),244)として本療法の有効性と安全性を確認していく必要がある。

 

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