ガイドライン

(旧版)科学的根拠に基づく
膵癌診療ガイドライン 2006年版

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膵癌診療ガイドライン外部評価の結果


【AGREEによる評価】

AGREEによる評価は6領域〔「対象と目的」(1〜3),「利害関係者の参加」(4〜7),「作成の厳格さ」(8〜14),「明確さと提示の方法」(15〜18),「適用可能性」(19〜21),「編集の独立性」(22〜23)〕23項目および全体評価1項目(24)の計24項目から成る(附録1)。各項目について,4点:「強くあてはまる」から1点:「まったくあてはまらない,または情報がない」の4段階で評価される。また,各項目にはコメントを記載するための欄が設けられている。
領域毎の平均点(最低1点〜最高4点)および標準化スコア(最高評点に対するパーセンテージとして標準化したスコア,最低0%〜最高100%)4)は,「対象と目的」についてはそれぞれ3.80点,93%,「利害関係者の参加」3.15点,72%,「作成の厳格さ」3.77点,92%,「明確さと提示の方法」3.55点,85%,「適用可能性」3.00点,67%,「編集の独立性」2.40点,47%であり,「対象と目的」および「作成の厳格さ」について非常に優れているものの,「利害関係者の参加」,「適用可能性」および「編集の独立性」については改善の余地があることが示唆された(表2,図1)。
各項目に関しては,評価が高いものとしては,項目1:「ガイドライン全体の目的が具体的に記載されている」,項目8:「エビデンスを検索するため系統的な方法が用いられている」,項目9:「エビデンスの選択基準が明確に記載されている」などであり(表2),一方で,評価が低かった項目は,項目5:「患者の価値観や好みが十分に考慮されている」,項目7:「ガイドラインの想定する利用者で既に試行されたことがある」,項目20:「推奨の適用に伴う付加的費用(資源)が考慮されている」,項目23:「ガイドライン作成グループの利害の衝突が記載されている」などであった。項目5については,患者がガイドライン作成に関わっていないことが原因と考えられる。項目7については,ガイドライン作成のスケジユール上,仕方のないことかと思われた。項目23については,質問の前提がそもそも成立しないとも思われるし,項目20,23については記載が必要ではないとのコメントがあった。
全体評価については,「本ガイドラインを診療に用いることを推奨するか?」という質問に対し,4人が「きわめて有用である」と回答し,残り1人のみ「有用である」と回答していた(表3)。
コメントとしては推奨度Cが多いためか,選ぶべき選択肢が明確でないとの意見があったが,膵癌では前向き臨床試験が少なく,現状では致し方ないかと考えられる。


  表2 膵癌診療ガイドライン評価集計(AGREE)1
項目 膵癌専門医 膵癌専門医以外 平均値
AGREE 1  4 4 4 4 4 4.00
4 4 4 4 3 3.80
4 3 3 4 4 3.60
4 3 4 4 3 3.60
4 2 2   3 2.75
4 3 3 4 4 3.60
4 1 3 1 4 2.60
4 4 4 4 4 4.00
4 4 4 4 4 4.00
10  4 4 4 3 4 3.80
11  4 3 4 3 4 3.60
12  4 3 4 4 4 3.80
13  3 4 3 4 3 3.40
14  4 4 3 4 4 3.80
15  4 3 4 4 4 3.80
16  4 3 3 4 3 3.40
17  3 3 4 4 3 3.40
18  4 3 3 4 4 3.60
19  4 2 3 3 3 3.00
20  3 2 3 2 3 2.60
21  4 2 3 4 4 3.40
22  4 2 3 4 2 3.00
23  3 1 2 2 1 1.80
24  4 4 3 4 4 3.80

図1 AGREE6領域の領域別標準化スコア
  図1 AGREE6領域の領域別標準化スコア

  表3 膵癌診療ガイドライン評価集計(AGREE)2
項目 膵癌専門医 膵癌専門医以外
 AGREE24 このガイドライン診療に用いることを推奨するか?
4 4 3 4 4


 

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