ガイドライン

(旧版)前立腺癌診療ガイドライン 2006年版

書誌情報
第8章 緩和医療

 
CQ3  進行性前立腺癌による尿路症状(排尿困難,血尿)の対処法は?

推奨グレード B
排尿困難を有している進行性前立腺癌患者に対し経尿道的前立腺切除術(TURP)は姑息的な意味での治療選択肢の一つとなる。タンポナーデとなるような高度の血尿に対し姑息的な放射線療法が有効である。

 背 景
進行性前立腺癌で局所症状として問題となるのは排尿困難と血尿である。かなり病期が進行していることが多いがこれらの問題はQOLを著しく損なうため積極的な治療が望まれる。

 解 説
排尿困難を有している進行性前立腺癌患者に対し姑息的な意味での経尿道的前立腺切除術(TURP)が意味を持つかどうかは難しいところである。症例数が多くないためエビデンスとなるような報告はないが,最近の報告によれば前立腺肥大症に対するTURPに比べ術後再度尿閉になったり,再手術を必要とする頻度は高いものの,症状の改善には十分役立っていたということであり,一考の余地はあるものと思われる1)
タンポナーデとなるような高度の血尿に対し姑息的な放射線療法が有効であったと1972年に報告されている2)(II)その後のまとまった治療成績はほとんどないが,30Gy/10fractionsの照射が血尿および排尿困難に有用であったという報告も認められる3)(III)


 参考文献
1) Crain DS, Amling CL, Kane CJ. Palliative transurethral prostate resection for bladder outlet obstruction in patients with locally advanced prostate cancer. J Urol. 2004;171(2 Pt 1):668-71.
2) Kraus PA, Lytton B, Weiss RM, et al. Radiation therapy for local palliative treatment of prostatic cancer. J Urol. 1972;108(4):612-4.
3) Kawakami S, Kawai T, Yonese J, et al. [Palliative radiotherapy for local progression of hormone refractory stage D2 prostate cancer]. Nippon Hinyokika Gakkai Zasshi. 1993;84(9):1681-4.

 

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