ガイドライン

(旧版)前立腺癌診療ガイドライン 2006年版

書誌情報
第5章 放射線療法

 
F.陽子線および重粒子線治療
CQ6  〔有害事象とQOL〕陽子線および重粒子線治療における有害事象はどのようなものがあるか? また,QOLはどのように影響されるか?

推奨グレード B
陽子線原体照射ではグレード3以上の重篤な有害事象は稀と報告された。
重粒子線(炭素イオン線)照射66GyE/20回では,グレード3以上の有害事象は稀であったが,グレード1-2の膀胱尿道の有害事象が比較的高頻度にみられた。
光子線照射に陽子線ブーストを加えた治療では,軽度の直腸出血や尿道狭窄が多く認められた。

 解 説
重粒子線(炭素イオン線)治療では66GyE/20回より多い線量でグレード3以上の直腸や膀胱尿道の有害事象が観察されたが,線量を66GyE/20回として照射途中に照射野をしぼる工夫により,重篤な有害事象の発現は減少した1)(III)
光子線単独治療と光子線照射に陽子線ブーストを加えた治療との無作為化比較試験によれば,後者においてグレード1-2の直腸出血が有意に多く,尿道狭窄が多い傾向であった2)(III)


 参考文献
1) Akakura K, Tsujii H, Morita S, et al. Phase I/II clinical trials of carbon ion therapy for prostate cancer. Prostate. 2004;58(3):252-8.
2) Shipley WU, Verhey LJ, Munzenrider JE, et al. Advanced prostate cancer:the results of a randomized comparative trial of high dose irradiation boosting with conformal protons compared with conventional dose irradiation using photons alone. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 1995;32(1):3-12.

 

書誌情報