ガイドライン

(旧版)前立腺癌診療ガイドライン 2006年版

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第5章 放射線療法

 
C.密封小線源永久挿入治療,外照射併用療法
CQ5  〔効果と治療成績〕密封小線源永久挿入治療,外照射併用療法の治療成績はどのようなものか?

推奨グレード C
被膜外浸潤の可能性が高い症例については,密封小線源永久挿入治療単独よりも治療効果が高い可能性があるが,勧められるだけの根拠が明確でない。

 解 説
125Iを用いた密封小線源永久挿入治療,外照射併用療法の成績について,CritzらはPSA 4.0ng/ml以下の10年生化学的非再発生存率(PSAカットオフ値は0.2ng/ml)は96%,4.1-10ng/mlでは89%,10.1-20.0ng/mlでは72%,20.0ng/ml以上では62%,また,Gleasonスコア別では2-4の10年生化学的非再発生存率は86%,5-6は90%,7では70%,8-10は66%と報告している1)。Radgeらは被膜外浸潤の可能性が高い症例(Gleasonスコア7以上,またはT2b以上)に125Iを120Gy,外照射を45Gy照射した検討で,10年生化学的非再発生存率(ASTROの定義)は79%(これに対し,密封小線源永久挿入治療単独では66%),また10年疾患特異的生存率は98%と報告している2)(III)
Sylvesterらは低〜高リスクの患者232人に対してネオアジュバント外照射療法+125I(or 103Pd)密封線源永久挿入治療を施行した結果について報告している3)(III)。10年におけるリスク別(Seattle分類)の生化学的非再発生存率は低リスク:85%,中リスク:77%,高リスク:45%であった。同データの中リスク群および高リスク群について他の分類を用いて再解析した結果では,Mt. Sinai分類を用いると中リスク群:93%,高リスク群:57%,D'Amico分類を用いると中リスク群:90%,高リスク群:48%となった。


 参考文献
1) Critz FA. Simultaneous irradiation for prostate cancer:disease-free survival rates:Basic and Advanced Techniques in Prostate Brachytherapy. Taylor & Francis;p.359-64.
2) Radge H, Korb LJ, Elgamal AA, et al. Modern prostate brachytherapy. Prostate specific antigen results in 219 patients with up to 12 years of observed follow-up. Cancer. 2000;89(1):135-41.
3) Sylvester JE, Blasko JC, Grimm PD, et al. Ten-year biochemical relapse-free survival after external beam radiation and brachytherapy for localized prostate cancer:The Seattle experience. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2003;57(4):944-52.

 

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