ガイドライン

(旧版)前立腺癌診療ガイドライン 2006年版

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第3章 治療総論


3 外科治療

(4)前立腺全摘除術の適応条件

期待余命が10年以上でPSA<10ng/ml,Gleasonスコア7以下,かつT1c-T2bまでが,前立腺全摘除術の理想的な適応基準であると考えられ15),16),17),18),19)(III),この場合にはおおよそ5年PSA非再発率は70-80%,10年PSA非再発率は50-70%程度である20),21),22),23),24)(III)。合併症として問題となるのは術後の尿失禁と性機能不全である。
一方,Gleasonスコア8以上,あるいはPSA20ng/ml以上,さらにはT3症例に対して,あるいは高齢者の局所前立腺癌を前立腺全摘除術の適応外とする理由は証明できない25),26),27)(III)。もちろん,それらすべてが本治療の適応とはならないことは明白であるが,期待余命,QOLなども考慮し対応することが肝要である28)(IV)29)(III)。これらの外科的治療にあたっては,合併症の程度を許容範囲内にするために十分な外科的技術が要求される。この手術における経験や慣れは治療成績,術後合併症,後遺症に関与している30)(II)31)(III)ことを考慮すると,広範な局所切除と外科的合併症のバランスを取ることのできる経験豊富な泌尿器科医が行うべきであろう32)(II)

 

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