ガイドライン

(旧版)有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン

書誌情報
IV.結果

 
2. 検診方法の証拠

3)ペプシノゲン法
不利益

血液検査であり受診者に対する身体的負担はほとんどないが、要精検率が20%前後と高いことから、精密検査として行う内視鏡検査による偶発症のリスクが高まる可能性がある。
不利益としては見逃し例(ペプシノゲン法陰性胃がん)の存在が挙げられる。後藤らは職域検診において1998-2000年に47歳、53歳の受診者7,557人にペプシノゲン法を行い、要精検者(カットオフ値:中等度陽性)には内視鏡検査を行い、以後は隔年の間接X線検査、自主的に受けた内視鏡検査等で最長6年間経過観察した61)。受診者の疾病発生状況がほぼすべて把握可能であり、ペプシノゲン法陽性941人から当該年度に13人、経過観察で7人、計20人(2.1%)の胃がんが発見されたが、ペプシノゲン法陰性6,616人からも20人(0.3%)の胃がんが発見されたことから、ペプシノゲン法単独のみでは半数の胃がんが見逃される危険性を指摘した。志賀らは進行がんの発見においてペプシノゲン法は間接X線法に劣ることを指摘している55)。また、井熊らはペプシノゲン法は早期がんに比べ進行がんで感度が低い傾向であること、Ul(+)陥凹型胃がんでの感度が低いことを指摘している56)。さらに、Kitaharaらは、ペプシノゲン法陰性胃がんには未分化型胃がんが多いと報告している58)
食後やプロトンポンプ阻害剤内服中や、ヘリコバクターピロリ除菌後においてはペプシノゲン値の変動がみられ、ペプシノゲン法が陰性になりやすい62) 63) 64)。この他、胃切除術後や腎機能障害も検査に影響を与える65) 66)

 

書誌情報