ガイドライン

(旧版)有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン

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IV.結果

 
2. 検診方法の証拠

2)胃内視鏡検査
証拠のレベル:2-

直接的証拠を示すコホート研究1文献では胃がん死亡率減少効果を認めていない。また、中国の報告48)では日本とは早期胃がんの内視鏡診断、病理診断のレベルも異なる可能性がある。
胃X線検査は症例対照研究により胃がん死亡率減少が示されている。胃内視鏡検査は胃X線検査に比べ胃がん発見率が高いことより同様の効果が予測される。ただし、西澤らの研究では、胃内視鏡検査はすべて胃X線検査後に追加したものであることから、胃X線検査で病変部を指摘されており、胃内視鏡によるスクリーニングに関する報告ではない51)。尾辻らの研究は胃内視鏡によるスクリーニングに関する報告だが、比較対照は設定されていない50)。また胃内視鏡でのみ発見可能な小胃がんが致命的なものであるとの報告もない。このため、胃X線検査と比較して死亡率減少効果が増分されるか否かは定かではない。また、偶発症の頻度は胃X線検査より高いと考えられる。
胃内視鏡検査は、臨床診断及びその範疇で行われる胃X線検査後の精密検査としては標準的方法として行われている。しかし、胃がん検診の証拠となりうるAFを構成する研究も少なく、胃内視鏡検査に関しては胃がん検診としての死亡率減少効果を示す直接的な証拠はない。従って、証拠のレベルは2-と判定する。

 

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