ガイドライン

(旧版)エビデンスとコンセンサスを統合した潰瘍性大腸炎の診療ガイドライン ―難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班 プロジェクト研究グループ

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推奨ステートメントと解説


7.潰瘍性大腸炎に対する外科治療

7.2 術式の選択2,3,4)

待機手術では回腸嚢肛門吻合術または回腸嚢肛門管吻合術が標準術式である:推奨グレードI(IV/V・9)

回腸嚢肛門吻合術は根治性が高く、回腸嚢肛門管吻合術は排便機能が優れている:推奨グレードI(V・9)

重症UCでは、通常結腸(亜)全摘、S状結腸粘液瘻造設、またはHartmann手術を行う:推奨グレードI(V・8)

回腸嚢肛門(管)吻合術は回腸人工肛門造設術に比べて術後機能は良好であるが、合併症がやや多い:推奨グレードI(IV/V・7)

解説: 適応症例における外科手術の目的は、本疾患の標的臓器である結腸・直腸の切除である。安全に手術を行い、なおかつ良好な排便機能と予後が保たれることが理想である。術式は基本的に永久人工肛門となる回腸人工肛門造設術と自然肛門温存術に分けられる。術後の排便機能をはじめとしたQOLの観点からは肛門機能を温存する術式が優れ、待機手術の標準術式として選択されることが多い。ただし患者の状態、肛門機能、年齢などを考慮して、大腸全摘+回腸人工肛門造設術または結腸全摘+回腸直腸吻合術を行うこともある。それぞれの術式が利点・欠点を有するため、患者の状態や社会状況を十分把握した上で、経験ある外科医の判断に委ねるべきであろう。

 

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