ガイドライン

(旧版)エビデンスとコンセンサスを統合した潰瘍性大腸炎の診療ガイドライン ―難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班 プロジェクト研究グループ

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推奨ステートメントと解説


6.緩解期の潰瘍性大腸炎における維持療法

6.4 緩解維持療法における経口5-ASA2,7,8,9,10,11,12,13,14,15)

経口5-ASAによる緩解維持治療は有効であり、かつ安全である:推奨グレードA(Ib・8)

経口5-ASAは臨床的・内視鏡的緩解維持に有効である:推奨グレードA(Ia・8)

経口5-ASAはSASPと同等の効果とほぼ同等の安全性を有するが、用量依存性の副作用が少ない点で優れる:推奨グレードA(Ia・8)

5-ASAはSASP不耐例や授精を希望する男性患者には特に有用であるが、SASPよりもやや高価であることが留意点としてあげられる:推奨グレードI(V・8)

経口5-ASAは1日用量1.5gでほぼ十分な再発予防効果を認める:推奨グレードA(Ib・7)

経口5-ASAを1日1回投与とすることによりコンプライアンスは向上し、同等の緩解維持率が得られる:推奨グレードA(Ib・7)

解説: SASP同様、経口5-ASAによる緩解維持効果もプラセボと比較したRCTで確認されている。SASPとの比較では効果に有意の差を認めないが、副作用に関しては報告により異なる。用量依存性の副作用が少ないとの報告が支持され、専門家の意見でも安全性の点で優位との評価を得た。SASPに関連した男性不妊が知られているため、授精を希望する男性患者では5-ASAを選択すべきといえる。用量は1.5g/日以上が推奨され、全量を1日1回投与でもよいとのエビデンスがあるが、あまり一般化されてはいないようである。

 

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