ガイドライン

(旧版)エビデンスとコンセンサスを統合した潰瘍性大腸炎の診療ガイドライン ―難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班 プロジェクト研究グループ

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推奨ステートメントと解説


4.軽症〜中等症の活動期の全大腸炎・左側大腸炎における緩解導入治療

4.11 活動期の潰瘍性大腸炎に対するその他の薬物療法と栄養補助療法22,23,24,25,26)

活動期UCにおけるニコチンパッチの効果は経口ステロイドに劣る:推奨グレードA(Ib・7)

活動期UCにおけるメトロニダゾールの緩解導入効果はSASPに劣る:推奨グレードA(Ib・7)

魚油脂肪酸栄養補助剤は臨床症状を改善し、ステロイド減量効果が認められる:推奨グレードI(Ib・6)

経口GBF摂取により臨床症状の改善が認められ、副作用はない:推奨グレードI(Ib・6)

解説: 疫学的研究で喫煙者におけるUCの活動性が非喫煙者と比較して低いことが示され、その後軽症の活動期UCにおけるニコチンパッチ単独投与および併用投与の有効を示す報告が見られたが、標準的治療法としての専門家の評価は低く推奨基準に至らなかった。ニコチンパッチ単独では経口PSL15mg/日よりも効果に劣ることが報告されている。クローン病と異なりUCにおけるメトロニダゾールの有用性は認められず、少なくとも緩解導入目的の投与は推奨できない。魚油脂肪酸栄養補助剤(EPA4.5g/日)はステロイド減量効果があり、軽症〜中等症のUCの臨床症状の改善をもたらすが緩解維持効果はないことや、GBF(germinated barley foodstuff)の臨床症状改善効果を示す報告があるがその効果を疑問視する意見もあり、少なくとも標準的治療としての専門家の評価は高くなかった。その他活動期UCに対するインターフェロンの有効性を示す複数の文献エビデンスが存在するが、専門家の評価は得られなかった。

 

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