ガイドライン

(旧版)エビデンスとコンセンサスを統合した潰瘍性大腸炎の診療ガイドライン ―難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班 プロジェクト研究グループ

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推奨ステートメントと解説


4.軽症~中等症の活動期の全大腸炎・左側大腸炎における緩解導入治療

4.6 活動期の潰瘍性大腸炎に対する経口5-ASAの至適用量・用法5,6,13,14,15)

経口5-ASAの効果は用量依存性である:推奨グレードA(Ia・8)

緩解導入効果を得るためには2g/日以上の投与量を必要とする:推奨グレードA(Ia・8)

軽症~中等症のUCでは同じ用量を1日2回投与としてもよい:推奨グレードA(Ib・8)

軽症~中等症のUCでは、経口5-ASA 4g/日を単独投与した場合と経口5-ASA2g+5-ASA注腸2g/日を併用した場合の緩解導入効果は変わらない:推奨グレードI(Ib・6)

解説: 軽症~中等症の活動期のUCに対する経口5-ASAの効果は用量依存性で、メタ分析の結果から、緩解導入の効果を得るためには1日2g以上の投与が推奨される。一方、用量-効果関係を認めないとの報告もあるが、これに対する専門家のコンセンサスは得られなかった。5-ASAの投与法を1日4回と2回で比較した研究では、両者に有意な差はなく、患者は1日2回投与を好んだ。高用量の5-ASAを経口単独投与した場合と、同一1日量を経口+注腸にわけて併用した場合を比較した研究では、両者の効果に差を認めなかった。しかし最新の報告によれば、高用量経口5-ASAに5-ASA注腸を併用することにより、広範囲UCにおいてもより高い改善率・緩解率が得られることが示されている(Marteau P, et al. Gut 2005;54:960-965)。

 

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