ガイドライン

EBMの手法による
周産期ドメスティック・バイオレンスの支援ガイドライン

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第7章 推奨と解説


II DVスクリーニング

1.DVの有無について質問する:DVのスクリーニング
DVスクリーニング エビデンス・テーブル


 
著者・年・国 セッティング   対象   DV
判定方法
データ
収集方法
介入 主要結果・
コメント
研究
デザイン
EV
レベル
 ランダム化比較試験
Kataoka
2004
Japan
妊婦健診 妊婦328名
インタビュー群:
165名
質問紙群:
163名
VAW (介入参照) インタビュー群:VAWSを用いてインタビューでスクリーニングを行う
質問紙群:同様のVAWSを用いて自記式質問紙でスクリーニングを行う。
DVのスクリーニング陽性率は,インタビュー群で19.4%,質問紙群で29.4%で,インタビューのほうが低かった(OR0.59, CI:0.35, 0.98, p=0.043)。
RCT 1b
Gerbert et al.
1999
USA
プライマリ・ケア 患者1952名
介入1:387名
,介入2:399名,
介入3:396,
介入4:376名,
介入5:394名
CTS (介入参照) どの介入(方法)が,最も打ち明けやすいか
介入1:インタビュー
介入2:オーディオ
介入3:コンピュータ
介入4:ビデオ
介入5:自記式
オーディオが最も高く(38%),自記式(33%),コンピュータ(33%),インタビュー(29%),ビデオ(27%)であり,有意な差は認められなかった。
コメント
・ITT解析されていない。
・追跡率52%
RCT 2b
 前向きコホート
Harrykissoon et al.
2002
USA
大学病院 出産後の女性569名 N/A AAS
ISA
N/A 親密なパートナーからの暴力は,産後3カ月以内が21%と最も高く,24カ月13%と最も低い。妊娠中に暴力を受けていた女性の75%は産後にも暴力を受けていた。 前向き
コホート
3b
Stenson, Heimer, et al.
2001
Sweden
妊婦健診 妊婦1,038名 AAS 妊娠中2回,産後1回インタビューを実施 N/A
27名(2.6%)妊娠前1年間の身体的暴力がありと回答した。
1回目のスクリーニングでは,DVないと回答したが,2回目または3回目にDVありと答えた女性は5名,妊娠中に繰り返しスクリーニングすることでDVありと認めた女性は8名であった。
前向き
コホート
2b
 横断研究
Bradley et al.
2002
Ireland
一般診療外来 女性患者1,692名 Dobashらのインデックス 質問紙 N/A
39%がDV陽性者であった。
77%が医療者からのDVに関するスクリーニングの質問されることは,好ましいと回答した。
横断研究 4
Stenson, Saarinen et al.
2001
Sweden
妊婦健診 32週以前の妊婦879名 AAS 質問紙 N/A
80%がAASによるスクリーニングは,抵抗がないと回答した。
暴力がある人,ない人でスクリーニングへの抵抗感に差はなかった。
横断研究 4
Webster et al.
2001
Australia
妊婦健診 妊婦1,313名 N/A 質問紙 N/A
98%がDVに関するスクリーニングすることは「よい考え」と回答した。
96%がスクリーニングについて不快ではなかったと回答したが,30名は不快だったと回答した。
横断研究 4
 前後比較研究
Covington et al.
1997
USA
妊婦健診 思春期の妊婦
117名
AAS チャートレビュー すべての妊婦に対し,システマティックな暴力アセスメントプロトコル(AASを使用して妊娠中3回スクリーニングする)を実施する。 介入のプロトコルの実施前は,DV発見率は5.4%であったが,プロトコル実施後は16.2%になった(OR2.9, CI:1.6, 5.6)。 前後比較研究 4
Norton et al.
1995
USA
妊婦健診 妊婦334名
介入群:143名
対照群:191名
AAS インタビュー 介入群:AASのアセスメントシートを用いてDVのスクリーニング 対照群:ソーシャルサービスによるインタビューによるDVスクリーニング
すべてのアウトカムについて介入群のほうが高いという結果であった。
これまでのDVの経験:介入群(41%),対照群(14%), RR3.0,CI:2.2〜14.5
妊娠中のDV:介入群(10%),対照群(1%), RR9.3,CI:2.2〜40.5
前後比較研究 4
McFarlane et al.
1991
USA
妊婦健診 妊婦777名
介入群:300名
対照群:477名
AAS (介入参照) 介入群:AASを用いてインタビューでスクリーニングを行う。
対照群:AASを自記式質問紙でスクリーニングを行う。
DVの発見率は,介入群で29.3%,対照群で7.3%であった(p=0.001)。
前後比較研究 4
 質的研究
Zink
2000
USA
N/A 家庭医,小児科医,家族内暴力の専門家 N/A インタビュー,フォーカスグループ N/A
専門家らは,2歳以上の子どもがいるときにDVのスクリーニングをすることは避けるべきと結論した。
質的研究 5
Ferris et al.
1997
USA
プライマリ・ケア 15名の専門家
11のDV関係団体
N/A フォーカスグループ,
インタビューデルファイ法
N/A
DVが夫婦間にある場合,両者を担当する家庭医は,同時に面接したり,カウンセリングを行うことは避けるべきである。夫婦の関係によって,医師が対処できないときはどちらかを他の医師にリファすべきである。
質的研究 5



 

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