ガイドライン

EBMの手法による
周産期ドメスティック・バイオレンスの支援ガイドライン

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資料


資料8 社会資源リスト

社会資源について
利用可能な社会資源は,配偶者暴力支援センターを中心として,警察,児童相談所,民間の相談機関などがある。医療者がまずアクセスすべき機関は,配偶者暴力支援センターである。そこから,それぞれの女性に必要な支援に関する情報を得ることができる。これらの社会資源のリストを巻末に添付したが,最新の詳しい社会資源の情報は,各地域の配偶者暴力支援センターに問い合わせ資料等を医療施設に準備しておくとよいだろう。


公共の相談機関

1.配偶者暴力相談支援センター
DV防止法により各都道府県に設置が義務づけられた,被害者の一時保護,相談,自立支援を総合的に行う中核的な支援機関。DV被害者のための第一の公的な専門相談窓口の役割を担う。電話や面接による相談のほか,公的シェルター,民間シェルター利用についての情報を得ることができる。また,関係機関との連絡調整,DVに関する講座の開催を通じた広報啓発や,職務関係者への研修,民間支援グループなどに対する情報の場の提供等も行っている。

被害にあっている女性が支援センターに相談したことがあると,保護命令を申し立てた際に,暴力の状況や支援内容などが裁判所に連絡されることになっているので,面接相談をしておくことは有益である。電話相談でも,相談の実績とみなされることがあるため,利用価値は高い。

DV防止法では,医療者がDV被害を発見した際,通常支援センターに通報すること(女性の意思を確認した後)が規定されている。

2.婦人相談所
配偶者暴力相談支援センターの機能を担う施設のひとつ。売春防止法で設置が義務づけられた施設であるが,現在,DVや性暴力,妊娠・出産,離婚問題など,広く女性の人権に関わる問題について面接・電話相談を行っている。

3.女性センター
都道府県が自主的に設置している女性のための総合施設。女性センターでは「女性問題の解決」「女性の地位向上」「女性の社会参画」を目的とし,女性が抱える問題全般の情報提供,相談,研究などを実施している。「配偶者暴力相談支援センター」に指定されている施設や配偶者からの暴力専門の相談窓口を設置している施設もある。

4.児童相談所
児童(満18歳に満たない者)およびその家庭に関する問題についての相談,児童およびその保護者の指導などを行っている。被害者の子どもにも虐待が及んでいる場合は,児童相談所を利用する。児童相談所に「配偶者暴力相談支援センター」が設置されている場合もある。

5.警察
緊急の場合は110番に通報するか,最寄りの警察署,交番等に駆け込むことが勧められる。相手方の行為が暴行や傷害など刑罰法令に触れる場合は,処罰することも可能である。その場合は最寄りの警察署に行き,被害申告等を行う。また警視庁および各道府県の警察本部では,「警察総合相談電話番号」および「性犯罪被害者の相談窓口」を設けて,被害者の相談に応じている。


民間の相談機関

6.シェルター・相談機関
民間団体によって運営されているDV被害者が緊急一時的に避難できる施設。被害者の一時保護,相談への対応,被害者の自立へ向けたサポートなど,被害者に対するさまざまな援助を行っている。利用期間,料金,支援内容などは,各シェルターによって異なる。

7.児童虐待防止施設
民間団体によって運営されている。子どもに対する虐待の防止と,虐待された子どもと家族への支援を行っている。主に電話相談,危機介入を行う。調査研究,社会啓発等を行う施設もある。

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