ガイドライン

EBMの手法による
周産期ドメスティック・バイオレンスの支援ガイドライン

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第7章 推奨と解説


VIII フォローアップ計画と記録

1.フォローアップ計画

CQ 27: DV被害女性のフォローアップはいつまで行うべきか?
推奨度B 妊娠期,育児期をとおして長期のフォローアップをする。


解 説
女性が支援を求めても,求めなくても,DVスクリーニングが陽性であった女性は,状況をみていつでも支援できるように,フォローアップを計画する必要がある。フォローアップで重要な点は,状況を変えなくてはならない(例えば,家を出るべきであるなど)というプレッシャーを女性に与えないことである。どんな時も医療者は,女性の安全と尊重を重視し,被害者である女性を擁護する立場であることを忘れてはならない。
90名のDV被害女性への調査によると,被害女性が,パートナーとの関係性を絶とうと試みた回数は,平均で4.5回であり,そのうち33%は5回以上であったことを報告している(Griffing et al., 2002レベル4)。妊婦健診に来た際には,暴力はエスカレートしていないか? 女性と子どもは安全か? などの女性の危険性の査定を再度行う必要がある。また,妊娠期のDV被害は,産褥期にわたり長期に及ぶ場合も報告されており,産褥,育児期まで継続して長期にフォローしていくことが重要である(MacFarlene et al, 1999レベル3b, Harrykissoon et al, 2002レベル3b, Martin et al, 2001レベル3b)。

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