ガイドライン

EBMの手法による
周産期ドメスティック・バイオレンスの支援ガイドライン

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第7章 推奨と解説


VI セイフティ・プランをたてる

1.女性と子どもの生命の危険性が高い場合

CQ 23: 警察または相談支援センターへ通報すべきか?
推奨度A 女性や子どもの生命の危険性が高い場合は,女性の意思を確認して警察もしくは相談支援センターへ通報する。


解 説
危険性判定尺度(DA)にて,女性と子ども(胎児を含む)の生命の危険性が高い,あるいは軟禁状態にあると判断された場合は,女性の安全を確保するため以下の支援を考慮する。

1)警察または配偶者暴力相談支援センターへの通報
女性に,警察もしくは相談支援センターの支援を求めたいという希望があった場合は,医療者が通報する(「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」第六条2項)。しかし,あくまでも女性の意思を尊重することが重要である。一般的に警察は緊急性が高いときに利用することが多い。

2)安全な滞在場所を見つけるよう勧める
配偶者暴力相談支援センターは,DV被害女性への支援の中心的な機関であるため,短期的な女性の安全を確保するための施設であるシェルターの紹介などに関する助言を得ることができる。もし,女性が家に帰らないことを決めた場合は,医療施設への入院,ホテルなどに滞在,シェルター入所などの選択肢がある。相談支援センターの相談員や看護師長など組織の責任者に相談することが望ましい。被害女性への支援は,1人の医療者・看護者が行うものではなく,他機関および他職種との効率的な連携が重要視される(資料8-6 シェルター・相談機関リスト参照)。
女性本人に関する情報は,相手のストーカー行為などによる危険を避けるためにも,夫・パートナー等から女性の居所が知りたいと連絡があった場合などを含め一貫して,家族であっても伝えない。

3)女性が家に帰ることを決めた場合
女性が家に帰ることを決定した場合は,以下のセイフティ・プランをたて,必ず次回の健診時などにフォローアップを行う必要がある。

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