ガイドライン

EBMの手法による
周産期ドメスティック・バイオレンスの支援ガイドライン

書誌情報
 
第7章 推奨と解説


II DVスクリーニング

1.DVの有無について質問する:DVのスクリーニング

8)スクリーニングの時期と回数


CQ 9: DVスクリーニングはいつ頃,何回行うか?
推奨度C DVスクリーニングは,1回のみではなく複数回行う。
推奨度C DVスクリーニングは,原則的に妊娠中に行うのが望ましいが,入院中など出産後に行ってもよい。


解 説
DVスクリーニングは,妊娠の初期,特に初診のときに行う問診の項目に加えることが勧められる。問診表にDVの有無についての1項目の質問を加えたことによって,DVの発見率が1.8倍になったことが報告されている(Olson et al., 1996レベル4)。さらに,DVの質問は,「女性の虐待アセスメント尺度」のような,構造化され,独立した質問紙を用いるほうが,問診にDVに関する項目を単に加えるよりも発見率が高い(OR3.0, 95%CI:2.2, 14.5)ことが報告されている(Norton et al, 1995レベル4)。
Covingtonら(1997レベル4)は,妊婦に対して妊娠中3回(初期,中期,末期),ある一定の方法でのスクリーニングを実施した結果,有意に発見率が高まった(OR2.9, 95%CI:1.6, 5.6)ことを報告している。
また,妊婦健康診査の際に病院の外来や診療所で,プライバシーを確保する場所がない,もしくはスクリーニングに関わる医療者がいないなどDVスクリーニングの機会を設けることが困難な場合は,出産後入院中に実施することも可能である(Harrykissoon et al., 2002レベル3b)。

 

書誌情報