ガイドライン

EBMの手法による
周産期ドメスティック・バイオレンスの支援ガイドライン

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第4章 ドメスティック・バイオレンスの実態


II 一般女性の被害実態

1.一般女性のDV被害割合

一般女性のDV被害割合は,日本の調査(内閣府,2003レベル2b)では,過去12カ月以内に配偶者からの「身体に対する暴行があった」と回答した女性は3.6%,「恐怖を感じるような脅迫」1.2%,「性的な行為の強要」2.5%と報告されている。過去12カ月に限定せずこれまでの経験では,身体的な暴行15.5%,心理的脅迫5.6%,性的暴力9.0%であった。
一般女性における,過去12カ月以内でのDV被害割合は,米国の報告では,4%から22.7%の範囲であった(Lemon et al., 2002レベル3bWeinbaum et al., 2001レベル3bHathaway et al., 2000レベル3bBullock et al., 1989レベル3bJones et al., 1999レベル3bSchafer et al., 1998レベル3bHamberger et al., 1992レベル3bAbbott et al., 1995レベル3b)。
虐待の時期を1年間に限定せずこれまでの人生での経験として調べた場合,その被害割合は,過去1年間の被害割合よりも,36.9%(Jones et al., 1999レベル3b),38.8%(Hamberger et al., 1992レベル3b)と高かった。また親しい人からの虐待経験についての報告では,50%以上と報告しているものも複数認められ,53.6%(Coker et al., 2000レベル4),54.2%(Abbott et al., 1995レベル3b)などであった。
米国以外のDV被害割合はばらつきが大きかった。低率の被害者割合報告としては,ギリシャの1.1%(Petridou et al., 2002レベル3b),メキシコの9%(Diaz-Olavarriet et al., 2002レベル3b),イタリアの12.1%(Romito et al., 2002レベル3b)があった。一方,日本人対象の研究には高率のDV被害報告があり,身体的虐待58.7%,精神的虐待65.7%(Yoshihama et al., 1994レベル3b) ,身体的虐待32%,心理的虐待60%,全体では67%(Weingourt et al., 2001レベル4)であった。

 

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