ガイドライン

(旧版)科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン

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第XIII章 特殊な胆道炎


1. 小児の胆道炎
Q106. 小児急性胆管炎,胆嚢炎の成因は?

小児急性胆道炎は成人急性胆道炎とは病因が大きく異なる。

小児急性胆管炎はまれな疾患であり,その大部分は胆道閉鎖症,膵管胆道合流異常症,肝移植術後など特殊な疾患の患児に発症する。 その中でも胆道閉鎖症術後における上行性胆管炎(以下,胆管炎)は胆道閉鎖症術後の症例の50%前後という高い頻度で合併し,最も注意が必要である(レベル4)1)。 また,術後1年以内に発症することが多い。
小児急性胆嚢炎についても成人に比べ,まれな疾患である。 小児では0.13%〜0.22%と低率である。 また,発症年齢の分布は,1989年のFriesenらの693例のレビューから,年齢別小児胆嚢炎は,1歳以下が9.8%,1〜5歳が4.5%,6〜10歳が14.5%,11歳以上21歳未満が71.5%である(レベル3b〜4)2,3)。 また,その原因としては溶血性血液疾患,先天奇形,感染,中心静脈栄養,回腸切除後,短小腸症候群などがあり,原因においても成人とは異なる(レベル3b-4)2,4)。 小児無石胆嚢炎については種々の原因が考えられ,主なものは,重度熱傷,大手術後,代謝性疾患,骨髄移植後などである。 また,小児無石胆嚢炎は全小児急性胆嚢炎の約2〜15%であり非常にまれである(レベル4)5,6)

 

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