ガイドライン

(旧版)科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン

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第X章 急性胆嚢炎 -基本的治療-


2. 細菌学的検索と抗菌薬
Q98. 急性胆嚢炎において推奨される抗菌薬の選択基準は?

初期の重症度に応じた抗菌薬投与を行う。(推奨度A)

急性胆嚢炎において推奨される抗菌薬の選択例を示す32,51)。 ただしこれは起炎菌が同定されていない初期治療における選択例である。 それぞれの抗菌薬の薬理動態を考慮して,投与量(濃度依存性の抗菌薬:ニューキノロン系等)や投与回数を増やす(時間依存性:セフェム系等)事が有効であるという考え方もある32,52)。 いずれの場合も無効例は,抗菌薬の変更を考慮し,血液培養・胆汁培養で起炎菌,およびその抗菌薬への感受性が同定された場合,それに応じてよりスペクトルが狭く,かつ胆道移行性の良好な抗菌薬へ変更すべきである。
以下に提示する抗菌薬使用例は,検索し得たエビデンス(臨床上の有用性,良好な胆嚢壁移行性・胆汁移行性)・抗菌力・保険適応・薬価を基準としている。 ただし,今回の検討では,前述したように本邦の医療現場において現在使用可能な抗菌薬の中から推奨薬を選択する際の根拠となり得る高いレベルの臨床研究(RCT)は検索されていない。 これら抗菌薬の胆嚢炎に対する臨床上の有効性は,主として症例集積研究により示されているものであることに留意すべきである。

 

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