ガイドライン

(旧版)科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン

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第X章 急性胆嚢炎 -基本的治療-


2. 細菌学的検索と抗菌薬
Q89. 急性胆嚢炎における細菌検査はどのように行うべきか?

診断的検査や処置など,採取する機会がある限り胆汁を採取し,好気性,嫌気性を問わず菌種の同定に努めるべきである。
    血液培養(推奨度C)(重症胆嚢炎を示唆する際は推奨度B)
    胆汁培養(推奨度B)

急性胆道炎における細菌学的診断は,病原微生物の特定のみならず重症度,治療効果,合併症発症時のdecision making等において非常に重要な位置を占めている。
急性胆嚢炎における細菌学的検査は,重症度に応じて臨床的意義が異なってくる。 軽症・中等症では細菌学的検査を行わずとも治療が終了する症例が大半であることから,敢えてその位置づけをエビデンスに求めることは困難である。 しかし,重症胆嚢炎や,胆管結石保有症例においては,胆汁の細菌感染の有無と術後合併症,さらに死亡率に関する検討が行われている。胆汁培養陽性は胆嚢炎の重症化や死亡率との相関が示唆されており(レベル2b〜3b)16,17),胆汁培養陽性患者の手術後は感染性合併症に最も注意すべきであろう(レベル5)18)。 しかしながら,他の臨床的因子や術後合併症・死亡率において,これに反する報告も存在し,一定の見解には至っていない。
胆嚢炎症例における血液培養に関する検討は少なく,その臨床的意義は「胆管炎」の項目に記されている内容を参照されたい(「第VI章/2./Q45.急性胆管炎における細菌検査はどのように行うべきか?」参照)。

 

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