ガイドライン

(旧版)科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン

書誌情報
 
第IX章 急性胆管炎 -診断基準と重症度判定-


6. 診断基準
診断は診療の出発点であり,すみやかな診断は,早期の治療開始へとつながり,死亡率(mortality),および合併症発生率(morbidity)を減少させる。 典型例だけではなく非典型例においても確実に診断するためには,「診断基準」が必要である。 本ガイドラインでは,急性胆嚢炎の診断基準を下記のように定める。

急性胆嚢炎の診断基準(「第IX章/1./1)急性胆嚢炎の診断基準」参照)
  A.   右季肋部痛(心窩部痛),圧痛,筋性防御,Murphy sign
  B.   発熱,白血球数またはCRPの上昇
  C.   急性胆嚢炎の特徴的画像検査所見
  疑診:
  確診:
AのいずれかならびにBのいずれかを認めるもの
上記疑診に加え,Cを確認したもの
ただし,急性肝炎や他の急性腹症,慢性胆嚢炎が除外できるものとする。


*急性胆嚢炎の特徴的画像検査所見

超音波検査:sonographic Murphy sign(超音波プローブによる胆嚢圧迫による疼痛),胆嚢壁肥厚( > 4mm),胆嚢腫大(長軸径 > 8cm,短軸径 > 4cm),嵌頓した胆嚢結石,デブリエコー,胆嚢周囲液体貯留,胆嚢壁sonolucent layer,不整な多層構造を呈する低エコー帯,ドプラシグナル。

CT:胆嚢壁肥厚,胆嚢周囲液体貯留,胆嚢腫大,胆嚢周囲脂肪織内の線状高吸収域。

MRI:胆嚢結石,pericholecystic high signal,胆嚢腫大,胆嚢壁肥厚,が急性胆嚢炎の特徴的所見である。

胆道シンチグラフィー(HIDA scan: technetium hepatobiliary iminodiacetic acid scan):急性胆嚢炎の診断に有用な検査の一つであるが,本邦ではあまり用いられていない。

 

書誌情報