ガイドライン

(旧版)科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン

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第V章 急性胆管炎 -診断基準と重症度判定-


急性胆管炎は,胆汁の感染が本態であり,これを血液検査や画像所見によって特異的に証明することは困難である。 また,病理組織学に急性胆管炎を診断することも困難である。このため現在まで急性胆管炎には臨床徴候を参考に診断されることが多く,特に腹痛,黄疸,発熱のCharcot3徴1) が最も有名で,事実上の診断基準となっている。 しかし,Charcot3徴すべてを認めれば急性胆管炎と診断可能であるが,実際には急性胆管炎でもこの3徴をきたしていないことは少なくない。
重症急性胆管炎は,敗血症に起因するショックやDICなどの全身の臓器不全に陥った状態である。 急性胆管炎の重症度もまた,単一の特異的な血液生化学マーカーや画像所見で評価することは不可能である。
また,Charcot3徴に意識障害とショックを加えたReynolds5徴2)をきたす重症胆管炎は非常にまれである。 しかもこれは臨床的には最重症に位置づけられるものであり,治療方針の決定の際には,このような重症となる前の段階の病態を同定することが求められる。

 

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