ガイドライン

(旧版)科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン

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第IV章 診療フローチャートと診療のポイント


症例:重症胆嚢炎に胆管炎を伴った症例

54歳男性
既往歴 アルコール性慢性肝障害
主 訴 右季肋下部痛
現病歴 2005年7月31日右季肋下部痛が出現。8月1日急性胆嚢炎の診断で近医より紹介,緊急入院となった。
理学所見 体温38.2℃。眼球結膜に軽度の黄疸を認めたが,眼瞼結膜に貧血はなかった。
右季肋部に圧痛を認め,Murphy sign陽性。
検査成績
白血球数 9,500/mm3 AST 89IU/L
赤血球数 462×104/mm3 ALT 108IU/L
Hb 15.3g/dl 総ビリルビン 6.4mg/dl
Ht 44.3% ALP 268IU/L
血小板 16.2×104/mm3 γ-GTP 381IU/L
    TP 7.1g/dl
クレアチニン 1.17mg/dl Alb 3.9g/dl
尿素窒素 23.4mg/dl CRP 27.8mg/dl
診  断 胆汁性腹膜炎を合併した重症急性胆嚢炎+中等症急性胆管炎(総胆管結石合併)
治  療 急性胆嚢炎の重症度が高いため,緊急腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行。その後内視鏡的に胆管結石を摘出した。


写真1

CTで胆嚢壁不整像と胆嚢周囲の液体貯留を認めた。
胆管拡張はなく胆管結石は明らかではなかった。

経乳頭的胆嚢ドレナージと胆管結石の検索を目的にERCPを行った。
胆嚢体部からの造影剤の漏出(白矢印)と総胆管結石(黒矢印)を認め,ENBDを留置した。

摘出標本割面像:胆嚢体部に全層性の壊死を認めた。

 

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