ガイドライン

(旧版)科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン

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第III章 定義・病態と疫学


1. 定義および病態
1)急性胆管炎
(2)急性胆管炎に関する記載(定義)の変遷
肝臓熱の徴候
1877年にCharcot5) が記載した,急性胆管炎に関する始めての用語である。この中で取り上げられた悪寒を伴う間歇的発熱,右上腹部痛,黄疸がのちにCharcot3徴と呼称されている。
急性閉塞性胆管炎
1959年にReynoldsとDargan6) が,胆道閉塞によってもたらされた発熱,黄疸,腹痛に加えて意識障害とショックをきたした症候群と定義したもの。緊急の外科的な胆道減圧術のみが唯一の有効な治療法であるとした。この5症状がのちにReynolds5徴と呼ばれている。
Longmireによる胆管炎の分類7)
Longmireは,急性化膿性胆管炎を,悪寒戦慄を伴う間歇的発熱,右上腹部痛そして黄疸の3徴のみのものとし,これに嗜眠または精神錯乱とショックをきたしたものを急性閉塞性化膿性胆管炎(AOSC:acute obstructive suppurative cholangitis)と呼称,後者がすなわちReynoldsらの定義による急性閉塞性胆管炎の病態に相当するものと記載した7)。さらに,急性の細菌性の胆管炎を以下のように分類している。

    I. 急性胆嚢炎の波及による急性胆管炎
    II. 急性非化膿性胆管炎
    III. 急性化膿性胆管炎
    IV. 急性閉塞性化膿性胆管炎
    V. 肝膿瘍を伴った急性化膿性胆管炎

 

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