ガイドライン

(旧版) 肝癌診療ガイドライン2009年版

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書誌情報
 
コメディカル委員コメント 2
肝癌診療ガイドライン改訂会議への参加


科学的根拠に基づく肝癌診療ガイドラインの改訂2版作成にあたり,肝細胞癌の画像診断検査の一部であるCT,MRI,血管造影,核医学検査等や放射線治療に携わる診療放射線技師として,ガイドライン作成の会議へ参加した感想を率直に述べさせていただきます。また,本ガイドラインの研究班メンバーにおけるコメディカル委員として,会議に参加させていただいたことに感謝を申し上げます。ガイドライン改訂の会議は,2007年から約2年間行われました。その間に,全体会議が8回開催され,委員として参加をさせていただいた全体会議は,日本全国より肝癌診療の各専門分野の権威である先生方が一同に集う中で行われました。改訂会議においては,肝癌の診断や治療の第一線で診療される医師が,担当された専門領域の膨大な論文の評価と妥当性について詳細に検討を行い作成されています。今回,会議に参加させていただいたことにより,科学的根拠に基づく肝癌診療ガイドラインは,効率よく正確に画像診断,治療を適応する方法について,科学的論文の中から論文を抽出し,肝癌の診断の進め方についての標準的ガイドラインを示していることが理解できました。また,肝細胞癌サーベイランスアルゴリズム,肝細胞癌治療アルゴリズムの図は直感的に理解しやすく,検査に携わる部門でも,個々の検査の必要な理由が「一目瞭然」となります。精密な検査結果を臨床の現場に提供することは,技師の職務として重要となります。近年の医学の発展に伴い,医用画像検査を取り巻く環境も急激に進歩しております。これらの画像検査も造影剤使用の有無や,造影剤の種類,その検査の撮像条件などの違いによって,画像に差が生じ肝細胞癌の診断能にも影響を及ぼします。このガイドラインは,施設によって異なる環境や肝癌を専門としないコメディカルスタッフの日常診療においても,患者にとって最善を尽くした検査を提供できるよう適応と方向性を十分示していると思います。多くの医療機関において肝癌診療ガイドラインを活用することは,検査における患者負担の低減と,医療の質と向上の確保に貢献することが可能であると実感いたしました。

2009年9月
東京大学医学部附属病院 診療放射線技師 井野賢司

 

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