ガイドライン

(旧版) 肝癌診療ガイドライン2009年版

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第6章 穿刺局所療法


CQ51 血流遮断下RFAは,予後を改善するか?

推 奨
血流遮断下に RFA を行うことにより壊死範囲は拡大するが,予後の改善に関しては今後の検討が必要である。
(グレードC1)

■サイエンティフィックステートメント
Yamasakiらは4cm未満の肝細胞癌において,肝動脈バルーン閉塞下でのRFA(4症例,5結節)と通常のRFA(6症例,7結節)を比較し,壊死範囲の拡大を認めている(長径 38.2±2.8mm vs. 30.0±4.1mm;p=0.009,短径 35.0±1.7mm vs. 27.0±4.3mm;p=0.006)。重篤な合併症は生じなかった(LF000341) Level 2a)。Kobayashiらは,3cm以下単発の肝細胞癌患者30人を対象にRFA単独と肝動脈バルーン閉塞下RFAのRCTを行い,焼灼領域の短径がRFA単独群26mmに対し血流遮断下RFA群36mmと有意に大きかったと報告している(LF108552) Level 1b)。

■解 説
血流による冷却効果を軽減することによりRFAにおける壊死範囲の拡大を意図して上記のような臨床研究が行われている。いずれの報告でも壊死範囲の拡大は認められるものの,予後の改善に関しては観察期間が短いため結論が出ていない。

■参考文献
1) LF00034 Yamasaki T, Kurokawa F, Shirahashi H, Kusano N, Hironaka K, Okita K. Percutaneous radiofrequency ablation therapy with combined angiography and computed tomography assistance for patients with hepatocellular carcinoma. Cancer 2001;91(7):1342-8.
2) LF10855 Kobayashi M, Ikeda K, Kawamura Y, Hosaka T, Sezaki H, Yatsuji H, et al. Randomized controlled trial for the efficacy of hepatic arterial occlusion during radiofrequency ablation for small hepatocellular carcinoma--direct ablative effects and a long-term outcome. Liver Int 2007;27(3):353-9.

 

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