ガイドライン

(旧版) 肝癌診療ガイドライン2009年版

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第4章 化学療法・放射線治療


● 抗癌剤の副作用
肝細胞癌化学療法に抗癌剤を使用する場合の副作用は,それぞれの薬剤にて異なってくる。
肝細胞癌のほとんどが慢性肝炎や肝硬変などの慢性肝疾患を背景に有するため,白血球,赤血球,血小板などが治療前より低下していることが多い。ほとんどの抗癌剤には副作用として骨髄抑制があるので,肝細胞癌に抗癌剤を用いる際には,その血液毒性に十分注意する必要がある。
その他の副作用に関しては,投与した薬剤により異なってくる。
以下に主に用いられる抗癌剤の副作用を示す。
5-FU系(5-FUなど)
食欲不振,悪心・嘔吐などの消化器症状,下痢,全身倦怠感,消化性潰瘍,口腔内潰瘍,好中球減少,血小板減少などの骨髄抑制,高ビリルビン血症など
白金製剤系(シスプラチン,オキサリプラチン)
好中球減少,血小板減少などの骨髄抑制,食欲不振,悪心・嘔吐などの消化器症状,腎障害,高ビリルビン血症など
アントラサイクリン系(ドキソルビシン,エピルビシン,ミトキサントロン)
脱毛,好中球減少,血小板減少などの骨髄抑制,食欲不振,悪心・嘔吐などの消化器症状,粘膜炎,敗血症,心機能低下など
エトポシド
脱毛,食欲不振,悪心・嘔吐などの消化器症状,好中球減少,血小板減少などの骨髄抑制など
イリノテカン
食欲不振,悪心・嘔吐などの消化器症状,粘膜炎,好中球減少,血小板減少などの骨髄抑制,貧血,全身倦怠感,高ビリルビン血症など
ゲムシタビン
好中球減少,血小板減少などの骨髄抑制,貧血,肝障害,皮疹など
パクリタキセル
好中球減少,血小板減少などの骨髄抑制,感染,アレルギーなど
ソラフェニブ
手足症候群,発疹,食欲不振,悪心・嘔吐などの消化器症状,下痢,全身倦怠感,脱毛,高血圧症,疼痛,膵酵素上昇など

 

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