ガイドライン

(旧版) 肝癌診療ガイドライン2009年版

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第3章 手術


第5節 肝移植

CQ30 背景肝疾患の相違(HBV,HCV,alcohol,PBC,cryptogenic)により移植後の成績に差はあるのか? また,適応は変わるのか?

推 奨
肝細胞癌に対する肝移植症例のうち,C型肝炎陽性症例は,陰性症例に比べ,移植後の生存率,無再発生存率が不良である可能性がある。腫瘍条件において適応が変わるか否かは,今後の検討が必要である。
(グレードC1)

■サイエンティフィックステートメント
2007年Bozorgzadehら(LF115081) Level 2b)は,肝細胞癌に対する肝移植症例のうち,C型肝炎陽性症例と陰性症例の生存率,無再発生存率を比較検討した。HCV陽性症例では,陰性症例に比べ,移植後の生存率(5年で,76% vs. 81%;p=0.049),無再発生存率(37% vs. 61%;p=0.016)が不良であった。

■解 説
肝細胞癌に対する肝移植成績を検討した報告の中で,背景肝疾患の相違に着目して比較検討したものは少ない。今後,症例数を蓄積し,遠隔成績を比較検討する必要がある。

■参考文献
1) LF11508 Bozorgzadeh A, Orloff M, Abt P, Tsoulfas G, Younan D, Kashyap R, et al. Survival outcomes in liver transplantation for hepatocellular carcinoma, comparing impact of hepatitis C versus other etiology of cirrhosis. Liver Transpl 2007;13(6):807-13.

 

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