ガイドライン

(旧版)急性膵炎診療ガイドライン2010

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第VII章  急性膵炎の重症度診断

 


5.重症度スコア


CQ37 : 重症度判定にスコアリングシステムは有用か?
厚生労働省重症度判定基準などのスコアリングシステムを用いた重症度判定は有用である:推奨度A


1)歴史的地域的背景

a.Ransonスコア(「参考資料4」参照)
1974年,Ransonらにより11項目からなる重症度判定基準(いわゆるRansonスコア)が作成され(レベル1b)74),さらに1982年,Ransonらは,胆石性膵炎にも対応できるように新しいRansonスコアを作成した75)

b.Glasgowスコア(「参考資料5」参照)
1978年,英国のImrieらにより重症度判定基準が作成され,2度の改訂を経て,Glasgowスコアとして使用されている10),76),77)
これ以外にも,Forell8),Bankら9),Dammanら78)から判定基準が提唱されたが,現在はRansonスコアとGlasgowスコアの2つの重症度判定基準が世界的に広く用いられている。

c.APACHE IIスコア(「参考資料6」参照)
1981年,APACHE(Acute Physiology and Chronic Health Evaluation)スコアが作成され,1985年改訂され,APACHE IIスコア79)として,重症患者のみならず急性膵炎の重症度判定にも用いられ評価を受けている。2007年のRevised Atlanta Classification of acute pancreatitisでは,Ransonスコア≧3もしくはAPACHE IIスコア≧8で重症と判定している(レベル1a)80)

d.厚生労働省急性膵炎重症度判定基準(表VII-1
本邦では,1990年に厚生省(当時)急性膵炎重症度判定基準が作成され81),1998年の改訂で重症度スコアなどを導入した。その後,急性膵炎の救命率向上とともに見直しを進め,2008年10月厚生労働省急性膵炎重症度判定基準(2008)が導入された2)


 

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