ガイドライン

(旧版)急性膵炎診療ガイドライン2010

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第VI章  急性膵炎の診断

 


1.診断基準


CQ11 : 急性膵炎の診断基準は?
1.上腹部に急性腹痛発作と圧痛がある
2.血中または尿中に膵酵素の上昇がある
3.超音波,CTまたはMRIで膵に急性膵炎に伴う異常所見がある
上記3項目中2項目以上を満たし,他の膵疾患および急性腹症を除外したものを急性膵炎と診断する。ただし,慢性膵炎の急性増悪は急性膵炎に含める。
注:膵酵素は膵特異性の高いもの(膵アミラーゼ,リパーゼなど)を測定することが望ましい
 (急性膵炎の診断基準 厚生労働省難治性膵疾患に関する調査研究班2008年より)


急性膵炎の診断は,急性膵炎に特徴的な上腹部の急性腹痛発作と圧痛,膵酵素の上昇ならびに膵の画像所見を総合的に判断して行い,本邦では厚生労働省難治性膵疾患調査研究班により急性膵炎の診断基準が定められている1)。鑑別診断の対象は,腹痛をきたす急性腹症で,消化管穿孔,急性胆嚢炎,イレウス,腸間膜動脈閉塞や急性大動脈解離などが挙げられる。
なお, 本邦においては, 厚生省(当時) 特定疾患対策研究事業難治性膵疾患調査研究班によって1990年に定められた急性膵炎の診断基準がgold standard として用いられてきたが2), 2008年10月の改訂にあたり, 腹水中の膵酵素上昇や手術, 剖検による確認は削除, 簡略化され, 画像診断も超音波, CT, MRIと具体的に上記のごとく表記された。

 

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