ガイドライン

(旧版)急性膵炎診療ガイドライン2010

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第I章 ガイドラインの目的・使用法・作成法

 
1.本ガイドラインの目的

2003年に「エビデンスに基づいた急性膵炎の診療ガイドライン」第1版が,2007年に改訂版が発刊され1),2),最近の報告では,これらのガイドラインの普及などによって急性膵炎診療の標準化や早期診断/治療が行われるようになり,急性膵炎および重症急性膵炎の予後は改善傾向にある3),4),5)。しかしながら,最重症の急性膵炎は今もなお30%以上の死亡率であり満足すべきものではない。また,2008年10月に厚生労働科学研究費補助金難治性疾患克服研究事業難治性膵疾患に関する調査研究班の急性膵炎の診断基準と重症度判定基準が改訂され,急性膵炎の重症度が今までとは大きく改変された。
このため,近年のエビデンスを取り入れガイドラインを改訂することとなった。さらに今回,医療訴訟との関連が高いERCP後膵炎については章を改めて取り上げ,また,臨床指標としてPancreatitis bundleを提示した。
一方,本ガイドラインの目的は第1版より受け継がれており,急性膵炎の診療にあたる臨床医に実際的な診療指針を提供すること,一般臨床医が急性膵炎の重症度を迅速に判断し,効率的かつ適切な対処が行われること,さらに患者,家族をはじめとした市民にも急性膵炎の理解を深めてもらい,医療従事者とそれを受ける立場の方々の相互の納得のもとに,より好ましい医療が行われること,は変わっていない。

 

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